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バイク小説もどき

渋滞の車の列の間を車のミラーに気をつけながら、ゆっくりすり抜ける。車の運転手がこちらを見ている。おい、俺の車のミラーにぶつけるんじゃねえぞ!そんな声が聞こえてきそうだ。

多分、そう思っているだろう。
また、バイクは良いな、すり抜けできるから、早く前に進めて。
と思っている運転手もいるだろう。
 しかし、すり抜けている本人は、何だか気が引ける思いと、車のミラーにぶつけたらいかん、と緊張する、ましてや、車の間から人が出てきたら困るな。など考えながら、張り詰めた気持ちで走っている。やっと、信号の最前列まででた。
案の定、原付スクーターが停車している。
真横に並ぶのも、何だか気が引ける。
少し後ろにつける。
信号は赤。
ギアを全て踏み、最後に若干跳ね上げニュートラルに入れる。
ニュートラルランプが緑に点灯する。
十字路、青信号側の車の流れは激しい。
黄色に変わった。
私は、クラッチを思い切り握り、左足のギアを踏む。「カチャ」
今まで緑に点灯していた、ニュートラルランプが消える。
走行車線の信号が、黄色から赤に変わるが、当然のように、信号無視の車が飛び込んで来る。
正面の信号はとっくに青に変わっている。
信号無視の車が通り過ぎるのを待って、クラッチをゆっくり放しながら、アクセルを回す。
最前列に出て、後ろの車に気を使い、一刻も早く、スタートしないことには、示しがつかない。
 後ろの車が、早くいけと言わんばかりに結構なエンジン音を立てながら、迫って来る。
参ったな。
追い越すつもりか?
仕方ない、引き離すか。
遅いと言われているTRだが、アクセル全回でスタートする。すぐに吹けが止まり、2速へ、また全回、これも直ぐに頭打ち、3速でやっと80キロになる。
まあ、ここまで、走ると、ほとんどの車は遥か後方に置き去りにしている。  続く。